◾️伊勢崎 満(いせざき みつる)
1934(昭和9)年~2011(平成23)年
岡山県無形文化財 日本工芸会正会員
◾️略歴
父に備前焼陶工伊勢崎陽山、弟に備前焼陶芸家人間国宝の伊勢崎淳を持つ。
幼少時より、弟と共に父の下で陶芸に親しみ、1957年より本格的に作陶を開始。
60年、父、弟と姑耶山古窯跡に中世の半地下式穴窯を復元、以降、東京、名古屋、大阪を中心に二人展を開催、日本伝統工芸展などに出品を重ね、64年に日本工芸会正会員に就任、72年に備前陶心会会長に就任するなど、備前焼の次代の旗手的な役割を担う。
74年金重陶陽賞、84年岡山日々新聞賞、90年岡山文化奨励賞、94年山陽新聞文化功労賞、98年田部美術館大賞展大賞などを受賞、98年に弟の淳と共に岡山県無形文化財の認定を受ける。
伝統的な技法を重んじた作品が多く見られ、茶陶、花器、皿などに優れた作品を残す一方で、細工物の名手と謳われた父が得意としていた彫像にも挑戦した。
◾️伊勢崎陽山(いせざき ようざん)
1902(明治35)年~1961(昭和36)年
本名は義男。
岡山県無形文化財
岡山県伊部に生まれ若くして備前焼の陶法を学び、陶彫や手捻りといった細工を最も得意とし、香炉、花入、置物、宝瓶などに秀作を多く残す。
また、高杉晋作像、和気清麿呂、和気広虫といった陶像は代表作として有名。
長男に岡山県無形文化財保持者伊勢崎満、次男に国指定無形文化財保持者伊勢崎淳がおり、陽山晩年の1960年には父子で姑耶山古窯跡に半地下式穴窯復元。