■富本憲吉 -とみもと けんきち-
生没年:1886年(明治19年)~1963年(昭和38年)
出身:奈良県
職歴:帝国美術院会員、東京美術学校教授、京都市立美術大学教授
受賞:国指定重要無形文化財(人間国宝)、文化勲章
■概要
1909年東京美術学校に入学、在学中に建築や室内装飾を学ぶためにイギリスに留学。
11年に帰国、帰国後は、来日していたバーナードリーチとの知遇を受け、交友を深めるうちに陶芸にも傾倒、15年に郷里の奈良に本格的な窯を築く。
日本国内の窯場や朝鮮半島にも足を運び、ほぼ独学にて創作活動を開始。
26年に東京に移住、35年に帝国美術院会員、44年に東京美術学校教授に就任。
46年より京都を活動の拠点に変え50年に京都市立美術大学陶芸科教授に就任、後進の育成にも尽力、55年に色絵磁器の技法により重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定、61年に文化勲章を受章。
作品でははじめは独学にて楽焼や朝鮮、中国の模倣を捜索していたが、36年より石川九谷にて色絵磁器を研究、以来、研鑽を重ね、色絵に金銀彩を重ね焼き付けるなど個性を重視した独自の作域を示す。