こんにちは、買取担当者の長尾です。
今回、ご紹介する作品は京焼陶工清水七兵衛作「青華京名所急須」です。 この作品は共箱(作品の題名や作者名を作者自身が記している元々の箱)ではありませんので題名は私が付けてみました。 「青華」とは染付け技法のことで昔の陶工の方がよく使われていた言葉です。
清水七兵衛は父、二代 六兵衛の下で修行しただけあって、その技法は勝るとも劣らないと言われこの作品でも金閣寺や下鴨(作品では下賀茂)、嵐山、圓山(八坂神社)、高雄などの京風景を見事に描きあげています。 当時の京都の名所がよく描かれて今の風景との違いがよくわかりとても好きな作品の一つです、変わってないのは金閣寺の景観ぐらい・・・
また、この七兵衛は実は二代六兵衛の長男なので生まれたときから三代六兵衛となる事がまったくもって当たり前の時代です。 しかし、三代六兵衛は弟の栗太郎が襲名しています、古い書物ではこの七兵衛は大酒呑みで酒癖が悪く粗暴であった為、六兵衛の名は継がせずに七兵衛として分家させたという逸話も…。
この人の作品は酒器、茶碗、煎茶碗など使う物が多く、置物、香炉、花瓶や大きな作品はあまり見かけなく感じます、特に徳利や盃は好まれたとか…。
酒好きは酒好きの気持ちがわかるって???
お酒はほどほどに!