京都市左京区のお客様より熊倉順吉の篇壷や加藤十右衛門の志野茶碗など作家作品の出張買取をさせて頂きました。

1月24日（火）に京都市左京区のお客様より熊倉順吉の篇壷や加藤十右衛門の志野茶碗など作家作品の出張買取をさせて頂きました。

◼️ご相談

お電話にて「ホームページを見て熊倉順吉さんの作品を持っているので、見て欲しい」との事で日時を決めてお伺いする事にさせて頂きました。

当店の作家紹介の熊倉順吉のページを見られたとの事でした。

【買取作家】熊倉順吉 (くまくらじゅんきち)前衛陶芸のパイオニア

◼️査定

熊倉作品の他にも数点見てほしい物があるとのことでしたが、お家にお邪魔すると10点ほどご用意頂いておりました。

まず、始めのお話どおり熊倉順吉の作品から拝見いたしました。熊倉順吉は八木一夫や鈴木治らとともに走泥社という団体を結成し、当時としては新しい感覚でデザイン性を重視した作品を作り始めた先駆者的存在です。オブジェ的な創作を得意とし、前衛的な活動をしておりました。そのため、デザイン性が高い作品と、そうではない作品では大きく査定評価が異なり、今回の作品では篇壷で熊倉らしさは感じられるものデザイン性、奇抜性の高い作品ではなかったため、残念ながら高価買取とはなりませんでしたが、１点にて査定させていただきました。

その後、他のお品も見せていただく事になったのですが、「1点ずつ説明をお聞きしたい」との事でしたので、本来ですとまとめてで評価する作家作品もありましたが、できる限り１点１点ご説明させていただきました。

当店では、作家作品にも幅広い知識を持っていますので高名作家はもちろん、中堅作家やある程度名前の知れた作家さんまでしっかりとご説明させていただきます。気にになる作家さんがおられましたら、お気軽にご相談くださいませ。

他のお品では大樋焼大樋一平の茶碗や瀬戸焼の加藤鈔の茶碗、京都亀岡の大本焼出口直日のぐい飲み、京焼四代諏訪蘇山こと中村公紀の黒釉花入、美濃焼加藤十右衛門の鼠志野茶碗などがあり、特に加藤十右衛門のお茶碗には裏千家十五代宗匠鵬雲斎の書付もあり、しっかりと評価させて頂きました。

◼️買取・終わりに

中には低くしか評価できなかったお品もあるのですが、全て1点にて査定し、1点づつご説明もしっかりとさせて頂くと「説明もわかりやすく、勉強になり、親族の話とも辻褄が合いました」「すごく納得いたしました。丸尾さんに来てもらってよかったです！」とありがたいお言葉を頂き、今回査定してお値段が付いたお品は全てお譲りいただけることとなりました。本当に有難うございます！

また、「実家の方にも残っているので少しずつ整理をしたい」との事でしたので、機会がございましたら、ぜひ、今後ともよろしくお願いします！

今回は数ある買取業者の中から当店をお選びいただきまして誠に有難うございます。お譲り頂ましたお品物はまた次の欲しい方へと橋渡しをさせて頂きます。